湊屋村次郎〜堆刻技法〜



湊屋村次郎  美川仏壇の職人の間で現在も語り継がれる伝説的な名工。通常はそれぞれに専門職となっている木地、塗り、蒔絵、金具、彫り、箔押しの全工程を一人でこなしたといいます。
 現代の美川仏壇の原型を作ったといわれる彼の業績のなかでも、堆刻は美川仏壇のみに伝わる技であり、現在では堆刻を伝える職人も数えるほどとなり、幻の技法といわれています。

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 生漆と膠と砥粉などを伝承されたの比率で合わせてよく練り、漆粘土のようなものを作ります。。ちょうどパンの生地や麺の生地を練っているような作業です。
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 練り合わせたものは漆製の粘土のようなものとなります0。膠分が固まらないように、蒸し器にかけておきます。
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 漆粘土(仮)を手打ち麺の作業さながらに丸棒で均一な厚み2mm前後に伸ばします。 
 それを、柄を入れる分だけ切り取ります。
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 堆版は和の文様や金具型の模様が掘り込まれた版画版のような板です。代々受け継がれた年季の入った道具です。
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 伸ばした漆粘土を堆板の上に置き、その上を足で丹念に踏みます。そうすることで堆板に刻まれた文様が漆粘土に転写されるのです。
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 綺麗に文様が転写された部分を丁寧に切り取ります。薄いシート状となった表面に、文様が刻みこまれています。 
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 木地にハンダ(生漆と澱粉糊と小麦粉を合わせた糊乾きは遅いが接着力は強い)で接着します。写真は金具型に切り抜いた、金具文様のものです。
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 数日間、ムロ(温湿調整された漆を乾かす専用の部屋)に入れて固めます。その後、堆刻以外の部分に下地を付けます。
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 全体に上塗りを施します。堆刻の彫りが際立つように、薄く中塗り、上塗りと塗り重ねます。 
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 金箔を押して完成です。
 堆刻は柱だけでなく、檀縁や戸板、仏具などあらゆるところに施すことがあります。


a 金具型堆刻の完成写真

b 柱全体に堆刻の文様をあしらったもの